シマ唄とは、琉球語で「村落」を指す「シマ」の唄。つまり地域ごとの唄、という意味です。「シマ唄」は旧琉球王国全体の地域に存在すると考えられていますが、最初にこのように総称したのは奄美群島であり、沖縄ではありません。シマごとに特徴は異なり、奄美では高い音域の三線(さんしん)に合わせて、男女ともに高い声で唄われます。もともと労働歌や伝統を歌詞にした歌が多く、合わせる三線は男性が弾くものでした。女性は手を動かして働くため、唄しか歌えなかったと言います。そのため、近代まで三線の名手とされるのは、ほぼ男性でした。